山頭火生家−防府市八王子− | ||||||||||
歩かない日はさみしい 飲まない日はさみしい つくらない日はさみ しい <山頭火> |
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山口県防府市は山頭火(種田正一)の生まれたところ。母も弟も夭折し父も他郷で亡くなる。なんとも不幸な過去を背負い、みずからも家庭を捨て、酒を飲み、明日のない行乞行脚の身上を振り返り、絶望を感じない日はなかったかもしれない。左の句は、昭和5年、山頭火が宮崎県の妻で詠んだもの。 山頭火のさみしさは、故郷のそうした思い出へのさみしさがいつも同居していたのであろう。だから歩き、飲み、句を作らない日はさみしくなる。しかし、結局、山頭火は、忘れ去ることのできない過去から句を授かってゆく。 大正5年、山頭火は、生業の種田酒造場が破産し、熊本に転出する。 ‘子をつれて草もつむ水の音’ 山頭火の防府時代の句である。 山頭火の生家跡に石碑が建ち、句碑が立っている(写真)。休憩所になっていて、山頭火ファンの訪れない日はないという。 山頭火の墓は、市内の護国寺にある。−平成18年6月− |
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