島周りはハイキングコースが整備され、延々と植わる桜並木は壮観である。近年では「桃太郎」の連想から並木にモモが植わる区間もある。アベマキやバベ(ウバメガシ)の純林が美しい林班をつくり、センダンやヤマクワ、エノキの大木が茂る。路傍でノアザミが初夏の陽を浴びている。海岸端ではトウモロコシ畑の向こうに、屋島、大島などが浮かんでみえる。飽きることのない女木の自然は備讃瀬戸の至宝。
島周りの畑では、ソラマメ、ニンニク、オクラ、サツマイモ、落花生などの農作物が栽培され、サワラ漁が最盛期を迎えている。豊かに見える島も、海底パイプラインで水や電気が供給される前までは水は船で搬送され、電気は使用が制限されていたと島の人。美しい松林もある島は、まもなく海水浴客などで賑わう夏を迎える。-平成15年5月− |
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